

胃がんは、胃の内壁粘膜から発生する悪性腫瘍です。放置するとがん細胞は粘膜の奥へ浸潤し、リンパ液や血流に乗って他臓器へ転移したり、腹膜播種を起こしたりして全身へ広がります。
日本における罹患率は非常に高く、男性では第2位、女性でも第4位を占めます。2018年のデータでは、男性の約10人に1人が生涯で一度は胃がんに罹患すると報告されています。発症は40歳代から増え始め、60〜80歳代でピークを迎える傾向があり、男女比は2:1で男性に多く見られるのが特徴です。
早期の胃がんは非常に小さく、粘膜の表面にとどまるため、痛みや違和感を感じることはまずありません。しかし、進行するにつれて体重減少や便通異常(便秘・下痢)、血便などの症状が現れ始めます。これらの症状が現れた段階では、すでにがんが進行している可能性が高いため、症状のないうちからの定期的な検査が不可欠です。
健康診断での胃透視(バリウム検査)異常や、便潜血検査で陽性となった場合は、出血などのサインである可能性があるため、放置せず専門医にご相談ください。
原因不明の急激な体重減少は、消化器系のがんなど、重大な疾患のサインであることがあります。
日常的に続く胃の違和感や痛み、食後の不快感は、潰瘍やがんの初期症状として現れることがあります。
急な便通の変化や、すっきりしない排便習慣は、大腸や胃腸のトラブルを示唆する重要な兆候です。
目に見える出血がある場合は、消化管内での出血が疑われます。速やかに内視鏡検査を行い、原因を特定することが必要です。

健康診断や人間ドックで「胃の異常」を指摘された場合、決して放置しないでください。特に便潜血陽性は消化管からの出血を示す重大なサインであり、必ず詳細な精査が必要です。また、バリウム検査で指摘があった場合も、より精密な観察が可能な胃カメラによる検査をおすすめします。
胃がんの発症には、環境要因や生活習慣が大きく関わっています。
胃がんの最大の原因と言われており、長期間の感染が胃の粘膜を傷つけます。
塩分の過剰摂取や喫煙、野菜不足などの食生活は粘膜を直接的に刺激します。
加齢とともにリスクは高まり、血縁者に胃がんの経験者がいる場合は特に注意が必要です。
胃がんを放置すると、がん細胞が胃の壁を深く突き抜け、リンパ節や他臓器へ転移します。早期であれば内視鏡による治療で完治が目指せますが、進行してしまうと胃の切除や、抗がん剤などの身体的・経済的負担の大きい治療が必要となります。
当院では、苦痛を最小限に抑えた胃カメラ検査を実施しています。

胃粘膜を直接観察し、早期がんや前がん病変(ポリープ等)を見逃さずに診断します。
怪しい箇所があればその場で組織を採取し、確定診断を行います。
※基本的な胃カメラ検査の流れについては、オフィシャルサイトの検査ページをご参照ください。
早期発見ができれば、多くの場合「内視鏡治療」で完治が可能です。
早期がんに対して、お腹を切らずに内視鏡でがん部分を剥ぎ取る治療法です。身体への負担が極めて少ないのが特徴です。
がんが進行している場合は、専門の病院と連携し、胃の切除術などの適切な外科治療へとスムーズにバトンタッチいたします。
胃がん対策で最も大切なのは「定期的な胃カメラ」です。当院では、胃がんだけでなく、がんの前段階であるポリープや胃炎を早期に見つけることを重視しています。特に40歳を過ぎたら、一度は専門医による内視鏡検査を受けることを強くおすすめします。
当院では大腸カメラ時の日帰りポリープ切除にも対応しておりますので、総合的な消化器の健康管理が可能です。健診での指摘、あるいは気になる症状がある方は、迷わず当院へご相談ください。早期の検査こそが、将来の健康な毎日を守る最善の選択です。